婦人科の主な病気

婦人科疾患は、自覚症状がないものも多く、気付いたときには症状がかなり進行してしまっていることも少なくありません。放っておくと不妊症の原因にもなりますので、定期的に検診を受け、異常があれば早期に治療することをおすすめします。

子宮筋腫

子宮筋腫は子宮にコブができる病気で、生理痛がひどくなったり、月経の量が増えたりします。薬や手術が必要となる場合もあります。また、極まれに悪性の腫瘍の場合もありますので、医師の指示に従って定期的に検診を受けてください。

卵巣腫瘍

卵巣腫瘍は、大部分が良性ですが、まれに悪性のこともあります。自覚症状はないことが多く、検診で指摘される場合があります。またまれに、不正出血、生理不順、腹痛など不定愁訴が起こり発見される場合もあります。定期的な検診が必要です。

子宮内膜症

若い人に発症する病気です。生理痛や性交痛、月経量が多くなったりします。不妊症の原因となることがありますので、妊娠を希望される方は、早めの治療をお勧めします。

性感染症（STD）

クラミジア、淋病、梅毒、ヘルペス、エイズなど性交によって感染しやすい病気を性病と呼んでいます。おりものが多くなったり、出血や腹痛をきたしたりする場合があります。外陰部ヘルペスの場合は、水泡や潰瘍ができ、痛みを伴います。また、クラミジアや淋病は不妊症の原因となる場合もありますので、早めの治療が必要です。

月経困難症

月経（生理）の際に下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛などの症状が現れ、日常生活に支障をきたす状態のことです。症状は月経中やその直前から始まり、月経が終わる頃には軽減または消失します。
低用量ピルを内服することで症状の緩和が期待できることがありますので、一度ご相談ください。

生理不順（思春期）

思春期には、ホルモンバランスがまだ安定していないため、生理周期が不規則になることは珍しくありません。特に初潮を迎えたばかりの時期は、生理が来たり来なかったりすることもあります。
しかし、3ヶ月以上生理が来ない場合や、15歳を過ぎても初潮がない場合は、何らかの原因が隠れている可能性もあるため、婦人科の受診をおすすめします。

更年期障害

更年期は、閉経前後の約10年間（おおよそ45〜55歳頃）にあたります。この時期は、女性ホルモン（エストロゲン）の急激な変化により、ほてり、発汗、気分の落ち込み、疲れやすさなど、さまざまな不調が現れることがあります。
日常生活に支障を感じるような症状がある場合は、我慢せずに婦人科を受診しましょう。体調に合わせた治療やサポートで、より快適に過ごすことができます。

子宮頸がんワクチンについて

子宮頸がんの主な原因とされているのが、ヒトパピローマウイルス（HPV）の感染です。HPVは多くの女性が一生のうちに一度は感染すると言われていますが、多くの場合は自然に排除されます。ただし、一部のケースでは感染が持続し、がんに進行することがあります。
HPVワクチンは、こうした感染を防ぐことで子宮頸がんの発症リスクを下げる有効な手段です。
現在、日本で使用されているHPVワクチンには、2価の「サーバリックス」、4価の「ガーダシル」、そして9価の「シルガード9」があります。
当院では、「ガーダシル」または「シルガード9」の接種を行っております。事前に説明を行い、同意をいただいた上で、合計3回（初回、2か月後、6か月後）の接種スケジュールに沿って実施いたします。

予防接種の受け方

• 当院は大阪市の委託医療機関ですので、対象者の方は接種費用のご負担はありません。
• お電話にてご予約の上、ご来院ください。
• 母子健康手帳を持参してください。母子健康手帳が見当たらない場合は、マイナンバーカードや運転免許証など住所・氏名・生年月日が確認できるものをご持参ください。
• 大阪市のホームページから予診票をダウンロードの上、記載してご持参いただくと待ち時間が短縮できます。
  大阪市：子宮頸がん予防（HPV）ワクチンの接種について

子宮頸がんワクチンに関する注意事項

※未成年の方が接種を希望される場合は、保護者の同伴が必要です。
※ワクチンを接種しても子宮頸がんを完全に防げるわけではないため、20歳を過ぎたら定期的に子宮がん検診を受けることも大切です。
※接種後は体調の変化に備えて30分ほど院内で待機していただいております。時間に余裕をもってご来院ください。

風疹抗体検査及びワクチン接種

妊娠を希望する女性及びパートナーへの風疹抗体検査及びワクチン接種を行っております。

予防接種の受け方

• 当院は大阪市の委託医療機関ですので、対象者の方は接種費用のご負担はありません。
• お電話にてご予約の上、ご来院ください。